日本看護シミュレーションラーニング学会

ご挨拶

理事長 阿部 幸恵

 会員の皆様には、日頃より本学会の活動にご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
このたび、引き続き一般社団法人日本看護シミュレーションラーニング学会の理事長を拝命し、第2期の重責を担わせて頂くこととなりました。これまで2年間、会員の皆様をはじめ、理事・委員の皆様、関係各位のお力添えのもと学会運営に携わることができましたことに、深く感謝申し上げます。また、再びこの大役を託して頂きましたことに、身の引き締まる思いでおります。
本学会は、「看護学教育におけるシミュレーション学習の開発・評価・普及に努め、質の高い看護を実践できる人材育成に寄与し、人々の健康と福祉に貢献すること」を使命として活動しています。第1期では、その理念の実現に向け、会員の皆様とともに学会の基盤づくりと事業の充実に取り組んできました。
その一つが、本学会独自のシミュレーション教育指導者認定制度の本格運用です。継続的な研修を経て、現在は8名の学会認定指導者が誕生し、それぞれの教育現場でシミュレーション教育の質向上に貢献されています。指導者が育ち、その実践が全国へ広がっていくことは、本学会が目指してきた大きな成果の一つであると感じています。また、本年度からは研究助成制度を開始し、会員の研究活動を支援する新たな仕組みを整えました。シミュレーション教育の実践をエビデンスへとつなげ、教育・研究の更なる発展に寄与することを期待しています。さらに、本学会では、International Nursing Association for Clinical Simulation and Learning(INACSL)が公表する「Healthcare Simulation Standards of Best Practice®」日本語版を作成・公開いたしました。国際的なスタンダードを日本の教育現場で活用できる環境を整備できたことは、わが国のシミュレーション教育の発展にとって大きな一歩であると考えています。
 学術集会につきましても、年々参加者が増え、活発な討議や情報交換が行われています。シミュレーション教育への関心の高まりを実感するとともに、多くの会員の皆様が学会活動に主体的に関わり、共に学会を育てて下さっていることを大変心強く感じています。
 シミュレーション教育を取り巻く環境は、医療の高度化や教育方法の変革、デジタル技術の進展などにより、大きく変化しています。そのような時代だからこそ、本学会には、教育・研究・実践を結びつけ、エビデンスに基づく質の高いシミュレーション教育を社会へ発信していく役割が求められています。
 今後も、学術集会や学会誌の充実、指導者育成、研究支援、国際交流、産学連携などを更に推進し、会員の皆様にとって魅力ある学会であり続けられるよう努めてまいります。
本学会は、一人の優れた教育者を育てることが、やがて多くの看護職を育て、その先にいる患者さんや地域の人々の健康につながると信じています。その思いを会員の皆様と共有し、第2期では、これまで築いてきた基盤をさらに発展させ、日本の看護シミュレーション教育を牽引する学会として、新たな価値を創造してまいります。今後とも、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

2026年6月

一般社団法人 日本看護シミュレーションラーニング学会

理事長 阿部幸恵